スポーツの痛み改善専門スポーツ整体 フィジカルデザインのブログです。皆様、いつもご利用いただき誠にありがとうございます。本日のテーマは「上級者との違いは何か?」です。
皆さんは一流と言われる選手の方と一般スポーツ選手において何が一番違うと思われるでしょうか?これはスポーツ界に限ったことではありません。一流の陶芸家、画家、レーシングドライバー、マジシャン、金属加工職人、料理人、塗装職人、建築・土木職人など全て共通していることですが、一流の方と何が違うかというと「技術」が異なります。
プロスポーツ選手においても筋力や体力などではなく「技術」です。それも一般の方とは比べ物にならないぐらいの圧倒的な技術です。単純にピッチングやバッティングにおいて「大きなパワーが出せる」といったことではなく、状況に応じて非常に多様な技術の使い分けができます。
例えば、天候、気温、湿度などの違い、地面の傾き硬さ、使っている道具の硬さ重さ、相手の状況、自分の身体の状況などにおいての身のこなしなど「このような時にはこうして対応をする」といった、今までの経験に基づいた理論的な引き出しが数多くあるのです。
確かに、一流の選手は筋力や体力も決して弱いはずもないのですが、筋力だけを比較すると定期的に高強度の筋トレを行っている方の方がはるかに筋力が強いことも珍しくありません。しかし、いくら筋力があっても一流選手のようなパフォーマンスを発揮することはできないのです。理由は用いる技術が全く異なるからです。
特に学生におけるスポーツ指導においても筋力強化に時間を割いているチームがあるかと思います。確かに基礎的な筋力は必要とは思いますが、競技に特化した動きの中で発達してきた筋肉と、バーベルなどを用い重い負荷をかけることで発達した筋肉が発揮するパワーは全く質が異なりますし、全身的な動きやしなやかさが違います。
一流のスポーツ選手の中には、むしろバーベルなどを用いた筋トレを積極的に行うことを嫌う選手がいるのは、上記のような理由があるからです。これは実際の競技の動きと筋トレの動きが全く異なり、筋トレによって動きの感覚や運動連鎖にかかわる不要なものがインプットされるからではないでしょうか。
また、筋力がいくらあっても速く走れないのと同様で、フェラーリやポルシェなど強力なエンジンパワーがある車を速く走らせるためには、路面が乾いていても雨の日に走らせるような繊細な運転技術が必要とされ非常に運転しにくく、一般のドライバーでは危険で扱いきれません。
※近年の車はトラクションコントロールが装備されエンジンパワーをコンピューターが制御しているのでスピンすることは減ってきていると思います。
私たちもスポーツ競技を行うためには最大筋力の向上を求めるよりも、まずは様々にカラダや道具をコントロールするための技術を習得する必要があるのではないでしょうか。
スポーツの場面においても100%の筋力を発揮する場面は非常に少ないと思います。繊細にコントロールされた中で筋力を発揮して技術に活かす必要があるのです。車種が異なれば運転技術も異なります。また同じ車種でも個性が違います。人間のカラダも一人ひとりが全て異なります。あなただけの技術が必要になるのです。そのために常に技術を念頭に柔軟な思考で試行錯誤を繰り返していかなくてはなりません。
フィジカルデザインは、スポーツ選手の痛みへの対応だけではなく、スポーツ選手のコンディションについても徹底的に研究しております。なお、スポーツ選手の痛み、コンディションについてはフィジカルデザインのサイトをご覧ください。
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